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Scanned Synthesis IZIT for Puredata

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(3つの.pdファイルを同一ディレクトリに保存して下さい)

Pdのほかに、PMPDが必須、Gemは物理モデルの可視化に必要となります。
昨今のPd-extendedをインストールした環境であればそのまま開くことができるはずです。

Scanned synthesisというシンセシス技法に関する文献を読み、要するにこういうことか?とイメージしつつ組んでみたのですが、このページの執筆時点では、これが考案者の意図に沿うものなのかどうかまでは確認していません。そこで"Is it?"なわけです。
ついでにPdの本家MLに作品として投げてみたところ、PMPDの付属サンプルに、既にScanned synthesisを用いたパッチが含まれてるよ、とのご指摘をいただきました。マニュアルを最後まで読まずに手を動かしにかかったときには、ままあることよ。

YAMAHAのVLシンセに代表される、いわゆる管や弦に生じる空気振動をシミュレーションするものとは根本的に趣向が異なります。

一応ニュートン力学に沿った物理モデル(これは全部PMPDが演算してくれる)により弦の振動シミュレーション(のようなもの)を行いますが、モデルの状態が更新される頻度は、せいぜい毎秒数十回と大変低く、大した空気振動が生じる程ではありません。

そこで、弦の状態を波形テーブルに見立てて、オーディオ・レートで読取る(スキャンする)わけです。

モデルの動作自体は変化に周期的な要素が少ないためか、わりと有機的な音が出ます。

弦…というより、弦を構成する64の点は互いに引き張りあいつつ動き、これらの点に設定した性質がそのまま音色に影響します。
たとえば高い剛性で元位置に戻ろうとするような弦の設定は、弾いてすぐ元に戻るため実際の弦に近いアタック音を出力します。変って、重く粘性の高い設定では、弾いた弦が元に戻らず延々とドローンを放ちます。

Enable DSP... オーディオを有効にします。
Delay, Reverb... 無いよりはマシな程度の簡易エフェクト

Generate random force... ランダムな強さ、ポジションにて弦を弾きます。
Reset and generate rnd... 弦の状態をリセットした上で、弦を弾きます。
Reset... 弦の状態をリセットします。弦の粘性を高めにした挙句、どうにも面白くないところで固まってしまったときに便利です。
Auto... 任意の間隔で弦を弾いてくれます。音色の調整時などに
Reset on auto generate... 上記Autoが有効なときに、一度弦を弾くたびに弦の状態をリセットします。

Length... 弦のセグメント毎の距離。長めにすると、各セグメントが弾いてもいないのに離散して矩形に近い尖った音になります。
Rigidity, deformation damp mass speed damp... 弦の物理性質。詳細はPMPDのマニュアルを参照…
Animation speed... 弦の位置を更新するレートです。視覚化を有効にしている場合、この値がママ、アニメーションのレートになります。
Enable Gem window... 別ウィンドウにて、弦の動きを可視化します。
Star effect... おまけ